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絵本・童話

ふしぎな ともだち

作: 山崎陽子
絵: 新野めぐみ
出版社: ひかりのくに(1998年発行)
定価: 460円(税込)


【コメント】

私の"初めての友だち"は、幼稚園きっての腕白坊主だったマサオちゃんでした。
私は、ひ弱で背が低く、過保護に育ったために、一人では何もできない情けない子でしたが、入園式の日、まず上履きがはけず、名札のピンもスモックのボタンもとめられず、 べそをかいていたとき、「だめなヤツ!」と叫んで手伝ってくれたのがマサオちゃんだったのです。
年の離れた末っ子で、ひたすら甘やかされていた彼にとって、初めて庇護しなければならない存在に出会えたのが、よほど嬉しかったのでしょう。何かにつけては 「だめなヤツ!」と楽しそうに叫んでは、手を貸してくれました。
私が、マサオちゃんにしてあげられることは一つだけ。好き嫌いの多いマサオちゃんのお弁当のおかずを、そっとひきうけてあげることでした。
どうして仲よしなのかと皆が首をひねるほど対照的な二人でしたが、卒園写真も並んでいます。マサオちゃんの卒園証書がぼろぼろなのは、 私をいじめた子の頭を証書で叩いたからです。
教会の裏の細道で、ふわふわ飛んでいくたんぽぽの綿毛を見あげているのら猫を見たとき、私は、遠い昔の"初めての友だち"を思い出しました。 そして、たんぽぽと猫も、きっと助け合って生きてきた親友に違いないと、ふと思ったのでした。

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